中国が進める鉄鋼生産の抑制を巡り懸念が強まった。
19日のシンガポール市場では、鉄鉱石先物が10%下げ、
8カ月ぶりの安値水準で推移。
中国の鉄鋼生産・消費が年内弱まるとの見通しが広がった。
5月半ばに記録した最高値からは40%を超える値下がりと
なっている。
中国は製鉄各社に公害対策として生産を減らすよう
繰り返し求めている。
7月の減産はこうした要請の効果が表れ始めていることを
示唆している。
一部大手はすでに供給を減らす調整を行った。
シンガポールの鉄鉱石先物は現地時間午後3時23分
(日本時間同4時23分)までに10%安の1トン=134ドル
となった。
中国では大連市場の先物が6.2%安で引けた。
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今年5月に史上最高値の200ドルを超えていた。
そこから40%下がっても130ドル台。
一連の動きの中でこのような動きも。
中国が鉄鉱石の国内生産を増やしている。
6月の生産は前月比4カ月連続増え、過去3年半の最高を記録。
1―6月合計は前年同期比15・9%増え、年10億トンを
4年ぶりに超える見通しだ。
原料の確保と価格抑制の観点から消費する鉄鉱石の
8割強を海外に頼る構造を変え、輸入を減らす方向。
国産品は品位が低く、鉄鋼企業のコスト負担は増えかねないが、
鋼材価格の維持に作用するなど中国の政策は原料や鋼材の
価格を左右し、他国の鉄鋼業にも影響を与えそうだ。

(東鐡スクラップ価格)
昨日電話で話をしていたら「鉄は下がり続けますか?」と。
「鉄鉱石」、それも豪州産に関しては下がると思います。
豪州の鉄鉱石は良質なもので鉄分62%の高品質。
中国は80%を輸入に頼っている。
また豪州産を避けたいが、避けれないジレンマがある。
アフリカ産や南米産に変えたいが、コロナの影響や
すぐに増産できるものではないので、自国産を増やす。
10億トンもの鉄鋼製品を作っても、元の鉄鉱石や
石炭が高騰していたら利益が出にくい。
さらに「CO2削減」問題があるので、なるべく「高炉」の
稼働を抑えて、代わりに「鉄くず」の使用を進めたい。
中国の目指す「鉄くず使用量」は約1.5〜2億トン。
それも「上級屑」が欲しいに決まっている。
日本から出ている鉄くずは、約700万トン。
仮に日本の輸出鉄くずを全部貰っても、全く足りない。
つまり「鉄くず」と「鉄鉱石」は全く違います。
電話で「下がったら、買うという手もありますよ」と
伝えました。
大量に二酸化炭素排出するものや、アルミのように
大量に電気を食うものに関しては非常に厳しい環境。
慌てないでください。
まだまだ始まったばかりです。
ではでは・・
スクラップマスター南
yukimm425@gmail.com