(AERAより)

「●(=身に尚)平族(寝そべり族)」と呼ばれる人たちが
中国で注目を集めている。
中国の急速な発展が生み出した存在で、中国社会の
今後を左右することになるかもしれない。
「中華民族の偉大な復興という『中国の夢』は
必ず実現できる!」
演説の最後、習氏が珍しく拳を突き上げて声を
張り上げると、天安門広場は歓声につつまれた。
同じ日、中国最大都市の上海で、高層ビルを望むアパートに
暮らす男性(24)は、その様子を伝えるニュースを
スマートフォンで目にしたが、すぐに画面を消した。
「●(=身に尚)平(タンピン)族(寝そべり族)」の
自分には無縁な話だと思った。
◆一生働いてもかなわない 努力する理由を見失◆
「家を持ち、家族を養う、そんな『普通』の父親に
なりたいと以前は思っていました。
それが中国の伝統的な考えだから……。
でもそれは難しすぎると、今は思うようになりました」。
日本の短大に近い専科学校を卒業したが、
目指していた公務員は倍率が高く断念した。
地元の企業は賃金が安く、友人のつてで見つけた上海の
不動産仲介会社に就職した。
朝8時から夜10時まで週6日働く日々だった。
顧客や職場の飲み会も多く、給与は歩合制。
人見知りな性格も災いして、なかなか成果が上がらず、
物価の高い上海で家を買うことは夢のように思えた。
そんなある日だった。
一緒に昼食を食べていた同僚がふと
「おやじにベンツを買ってもらった」と話した。
自分と同じ、さえないやつなのに──。
「一生働いても彼の親にはかなわない」
そう考えると、なんだか努力する理由を見失ってしまった。
昨年7月に仕事を辞め、今は固定の仕事はない。
貯金を切り崩したり、時々日雇いの仕事をしたりして生活する。
立ちゆかなくなったら、地元に戻るつもりだ。
「寝そべり族」。
自分のような人がそう呼ばれ、似たような人びとが
多くいることをSNSで知ったのは最近のことだ。
中国で、今年春ごろから流行し始めた言葉だ。
明確な定義はないが、仕事や結婚、出産に積極的でなく、
物欲を持たない若者たちのことを指す。
流行のきっかけは今年4月、あるネットユーザーの
「寝そべりは正義だ」というSNSへの投稿だった。
「寝そべり族」の考えが若者の支持を得た背景には、
中国の発展にともなって生まれたいくつかの原因が
あるとみられている。
一つは激烈な競争社会に対する疲れだ。
そして、こうした圧力に応じるためには競争に
勝ち抜かなくてはいけない。
いい学校に入り、いいキャリアを積んで、
ステップアップしていくことが「勝ち組」
だという考えは根強い。
このような中国の世相を反映する言葉として
「内巻」がある。
やはり数年前からSNSでよくみられるようになり、
仲間内での競争にすり減っていく人たちを指す
言葉として使われる。
「映画館で前の座席の人が立ち上がったら、
映画を見るためには自分も立ち上がらなくては
いけないでしょ? 今はそういう感覚。
したくもない競争を迫られているけど、
途中退場はしたくない」と。
(中略しています)
また2018年にNHKが制作したドキュメンタリーがある。
「三和人材市場〜中国・日給1500円の若者達〜」が
今中国で「中国語の字幕」付きで拡散されている。

日本のNHKのドキュメンタリーを見て、今の自分達に
ピッタリだと思う中国の若者が増えている。
僕もこのドキュメンタリーは当時見た。
やはり凄い衝撃を受けましたね。
日本で言えば昔の山谷、尼崎の日雇い村に
若者が殺到しているという感じ。
中には自分の「身分証」を売ってしまっていた人もいた。
「俺はもう中国で全く人格がなくなった」と言って
笑っていた。
もし機会があったら見た方がいいですね。
中国の巨大さと、発展を支える地方の若者たちの
夢と希望を打ち砕いている様子がよく分かる。
また頑張る若者たちの様子も映されている。
中国人を知るには本当に良くできたドキュメンタリーです。
・・・・・・・・・・
やはりオリンピックは好きですね。
良いものを見させていただいているし、
勝ち負けだけではなく、参加すること自体が大変。
この場に立っていることに誇りを持ってください。
でも、閉会式が終われば、多分すぐに忘れると思います。
ではでは・・
スクラップマスター南
yukimm45@gmail.com
posted by スクラップマスター at 10:33|
寝そべり族
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