2021年11月30日

日本のインフラ 水道管老朽化について


今回は「水道管老朽化」について。


日本の水道管、橋、トンネルなど重要なインフラは
戦後の高度成長時代から一気に広がりました。

一気に広がったお陰で日本中どこでも同様なサービスが
受けられています。


ただどうしても「劣化」が起こり、交換や作り直しが
必要になります。


最近多い「水道管破裂」の問題も同様です。

古いものは「鋳鉄管」が使われていたが、現在は
「ダクタイル鋳鉄管」に置き換わっている。

こちらは現在使われている材料
2水道管.png


水道は非常に大事な事は言うまでもない。

私たちの暮らしに欠かせない水道水。
飲み水として使える国は世界的に少なく、アジアでは、
日本とシンガポール、アラブ首長国連邦の3か国のみ。

水道料金は割安で、ニューヨーク、ロンドンなどの
世界の主要都市と比べて約半額。
自治体によって格差があるものの、500mlの
ミネラルウォーター1本の値段、100円があれば、
水道水は580リットルを使える自治体も。
これは、家庭のお風呂の3杯分も使える計算になる。

日本の水道管のほとんどが、高度経済成長期に
整備されたもの。

このように、老朽化の波が今、一気に押し寄せているのだ。

水道管.png

最近の大阪の例を見てみる。

工事中も断水を避けるため、まず、一時的に水を供給する
仮の水道管を埋め込み、道路を舗装する。

それが終わってから、ようやく新しい水道管を設置。
工事が行われていた、大阪府寝屋川市の現場では、
長さ563mの管を交換するのに、約6か月間を要するという。

 さらに、費用の問題もある。
水道事業は、市民が払う水道料金を主な財源としているが、
人口の減少で収入は減っている。 
水道事業は、約3分の1の自治体で“経費が収入を
上回る”状態だ。

水道管1Kmを取り替える工費は約2億円かかるとされ、
財源不足が影を落としている。


つまり少ない予算の中で効率よく行わなければいけない。

また「漏水箇所」を見つけるのは難しく、いわゆる職人技。


早めに漏水箇所が判ればそれだけお金と時間の節約になる。

でも高度成長期に一気にできたものを、一気に変えるには
無理があるのが現状。


ところが「AI」を使った斬新な方法が見つかった。

さすが日本。

愛知県豊田市。
全国で初めて、人工衛星を活用し、水道管の水漏れ箇所を
特定する技術を導入したのだ。

地図上の黄色い箇所が水漏れの可能性のある区域だという。

漏水.png

人工衛星「だいち2号」は、地球を回りながら、
マイクロ波を照射。
マイクロ波は、地中3mの深さまで届くため、地中に
埋められた水道管の水漏れもキャッチできる仕組みだ。

マイクロ波.png


「導入前、5年間という期間で実施しようとしていた
漏水調査を、7か月という短い期間で、調査することが
できました。」(豊田市上下水道局 國枝さん)

 この、人工衛星を使った技術の導入で、水漏れ調査の
期間が大幅に短縮できたほか、調査にかかる費用も
数千万円台から数百万円台にまで削減することができたため、
全国の100を超える自治体から問い合わせが殺到しているという。

導入したのは「人工知能AI」。
アメリカでは、すでに取り入れられている、水道管の
劣化度合いが分かるシステムで、“水道管の破裂”をAIが
予測する仕組みだ。


これまでは、年数の古いものから交換していたというが、
AIによる劣化診断で、状態が悪い管の交換がピンポイント
で可能に。
導入後1年で、補修費を15%削減できたという。

 蛇口をひねれば出てくる“安全でおいしい水”。
当たり前のインフラを守っていくために、次世代の技術が
、危機を救う糸口となるかもしれない。

(読売テレビ 「かんさい情報ネットten.」 2021年11月16日放送


このように日々技術が発達していきます。

そういえば「公衆電話」をほとんど見なくなりました。

代わりに電波の「中継局」がそこら中にあります。


次々と新しいことが起こり、古いことは消えていきます。


でも古いことがあったから新しいことが生まれた。

それは忘れずにいたいですね。

※ちなみに20年ほど前に「ダクタイル鋳鉄管」を200トン
扱ったことがありました。
中にモルタルが入っており、大体20%程のスケール引き。
そりゃこれだけモルタル入っていれば「安い」わけだ。


ではでは・・

スクラップマスター南

yukimm425@gmail.com






posted by スクラップマスター at 11:48| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鴨長明 方丈記


おはようございます。

今日もブログを見て頂きありがとうございます。


鴨長明の方丈記は知っていますよね。

「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しく
とどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと・・」

このような出だしから始まります。

方丈記、成立年代1212年(鎌倉時代初期)


約800年前に書かれている事ですが、現代においても
全く色褪せることがない。


一昨年からのコロナに新たな変異株の出現。

岸田首相は「最悪の事態を避けるために緊急避難的な
予防措置として、外国人の新規入国は30日午前0時より
全世界を対象に禁止する」と説明した。

オミクロン株感染が確認された14か国・地域からの
帰国者に対し、厳格な隔離措置を行う事も明らかに。


日本では驚くほど急激に感染者が減りました。

それにより経済を回せる方向になっていますが、
そんなに簡単にはいかない。


世界ではいまだ感染者が多く、燃料高騰・資源価格の高騰、
さらに食料品までドンドン値上げしている。

2022年にはすべて収まるかと思っていた人も多いが、
これは来年で終息するかも分からなくなってきた。


でも世界がグローバル化しても、自分の住む世界は
相変わらず、小さなコミュニティーです。

そして人と人との距離が離れていくのが心配です。

でも必ず終息しますので、信じて過ごしましょう。


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前に記事にした「焼津漁協」ですが、静岡新聞の記事。

漁協職員がカツオ抜き取り“飲み会”や“旅行費用”に 
数十年前から「みんな知っていた」



多分この通りだと思います。

ある意味怖い漁業。

多分「いけない事」と認知はしていても、公にすれば
職も無くし、地元に住むことも出来なくなる
「村の掟」のようなものだと思う。

今回の事で真面目に漁業関係にいた人達や漁師の方は、
大変だと思いますが、多分皆知っていたのでしょう。

これは「焼津漁協」だけとは到底思えない。

今回は積もりに積もってアクが出た格好です。


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昨日の記事で「コバルト」「コンゴ民主共和国」「中国企業」
の事を書きました。

とてもじゃないが、人を人と思わずに他国の資源を
掻っ攫っていくやり方は、どこかで破綻します。

今回はその兆候の出来事が起きました。

(テレ朝ニュース)

コンゴの中国大使館によりますと、21日、武装集団が
金鉱山を襲撃し、中国人5人を拉致したということです。

また、ロイター通信によりますと、24日には別の
採掘現場でも中国人2人が殺害され、8人が拉致
されたということです。

関連の中国企業が違法な操業を行っていたとの
指摘も出ています。


以前からアフリカにおける中国企業のやり方に反対し、
各地で紛争が起き始めています。

「他国が自国の人間を格安でこき使い、自国の大切で
価値ある資源を略奪している」とみえるから。

彼らにとっては「自分達の利益」が最大の目的であるから、
他の国がどうなろうと関係ない。

でもそのような事が永遠と続く訳がありません。

そのうちにもっと大規模な抗議行動が起こるでしょう。


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こちらは身近な問題(NEWSつくば)


つくば市、1億円を損害賠償請求へ 
事業ごみ不正積み替え問題


茨城県つくば市谷田部の廃棄物運搬業者、江原工業所が、
事業系ごみの一部を家庭ごみに不正に積み替えて、市の
ごみ焼却施設に搬出していた問題で、つくば市は、
同社などを相手取って、本来得られたはずの事業系ごみの
処理手数料など約1億円を損害賠償請求する方針だ。

12月議会に提案し、裁判所に訴えを起こす。

当然のことながら「一般(家庭)ごみ」
「事業系ごみ」があります。


真面目な会社は絶対にやらない。

やるのは簡単だが、そのリスクを考えるとできない。

今まで作って来た会社のブランドイメージがぶっ壊れる。


実際に相談を受けたこともある。

「上手にやる方法はないですか?」と。

答えは「やらない方がいい」です。


ただ「事業系ごみ」でも、今までは受けて貰えたが
急に「○○はダメ」と言われるようになったと。

中国輸出が止まったせいで、今まで受け入れしていた
「ハロゲン系プラ」の受け入れを止められた。

これは急激に増えたゴミのせいで対応出来なくなったと。

多分それまでもダメだったのが、知っている顔だからと
大目に見て貰っていたからだと思われる。

でもこれで「不正」をする人は減るでしょう。



今日は「御岩神社」と「龍の絵」


IMG-3613.PNG

IMG-3615.PNG

今日も皆さんにとっていい日になりますように。


ではでは・・

スクラップマスター南

yukimm425@gmail.com




posted by スクラップマスター at 09:47| コロナ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月29日

時給46円…環境に優しいEV車のために“奴隷労働”させられるコンゴの人々


おはようございます。

今日もブログを見て頂きありがとうございます。


昨日のブログは「再生エネルギー」は?な感じですね。


同様にバッテリーに含まれる「コバルト」採掘の話。
(ヤフーニュースより)

世界が「脱炭素」に舵を切るなか、注目を浴びる
EV(電気自動車)産業。

だが、EVに欠かせないリチウムイオン電池に使われる
鉱物コバルトは、奴隷のような待遇を受けるコンゴの
人々によって採掘されている。
劣悪な労働環境の実態を英紙が取材した。

コバルト.png


鉱山企業と労働者は“主人と奴隷

時給46円…人種差別や人権侵害も

コンゴでは、非正規の零細鉱山労働者が
過酷な労働を強いられている。

児童労働や、手掘り坑道の陥没による生き埋め事故が
たびたび報告され、近年、彼らの危険な労働環境に
国際的な非難が集まっている。

本紙「ガーディアン」は、苛烈な搾取の犠牲に
なっていると主張する労働者たちを取材した。

その結果、彼らの多くが下請け業者を介して雇用され、
時給30ペンス(約46円)という超低賃金、契約書の
ない不安定雇用、ほんのわずかな食料の支給といった
非人道的な労働条件のもとで働かされていることがわかった。

また、中国企業が所有する鉱山の多くで、
植民地時代を彷彿とさせるような人種差別や
人権を無視した待遇が横行しているという。

EVブランドの多くは鉱物の責任ある調達を公約し、
一部メーカー(とくにテスラ)は、これを実現する
ための革新的な方法を確立しようとしている。

しかしながら本紙調査で明らかになったのは、
EV業界が鉱山労働者の権利を侵害しないクリーン
エネルギーを利用するには、依然として多くの
課題があるという現実だった。

中国企業がコンゴの鉱山事業に参入したのは
15年ほど前のことだった。

コンゴ南部のコバルト鉱山や銅鉱山の半数が、
かつてこの地で隆盛を誇った欧米企業に代わり、
いまは中国企業の傘下にある。

この変化とともに、虐待や人種差別を受けるようになった、
とコンゴ人労働者は口をそろえる。

侮辱され、ときには殴られ、同じ仕事をしている
中国人労働者よりも賃金は安い。

待遇のひどさを中国人監督者に訴えても、
彼らは聞く耳を持たず、安全よりもコバルト生産が
優先されていると労働者たちは訴える。


※コンゴ民主共和国

コンゴ民主共和国の基礎データ

首都:キンシャサ
言語:フランス語(公用語)、キスワヒリ語、リンガラ語、
チルバ語、キコンゴ語等
民族:部族の数は200以上,大部分がバントゥー系
宗教:キリスト教(80%)、イスラム教(10%)、
その他伝統宗教(10%)
面積:234.5万km2
人口:8,407万人(2018年,世銀)

1997年以前の旧国名はザイール。
アフリカ大陸の中央に位置し、ウガンダ、タンザニア、
ザンビアなど9カ国と国境を接し、西部は大西洋に
接する広大な国です。首都はキンシャサ。
旧ベルギーの植民地であったことから、
現在でも公用語はフランス語。

コバルト、金、ダイヤモンドなど豊富な地下資源を
有していますが、長年の内戦や近隣国との紛争で
国土は荒廃し、経済も危機的状態にあります。

・約2/3の世帯は飲用に適した水を入手することに
困難を抱えています。
またトイレや手洗いといった衛生面の整備も遅れています。
自宅に手洗いがある世帯はわずか17%です。
(2018年データ)
・主に雨に頼った農業がおこなわれており、
十分な農産物を収穫することができません。
十分な食事を得られていない人が全体の32%もいます。
(2019年データ)
・事業地近郊には鉱山が多く在ります。
一部の鉱山会社で違法な児童労働が行われており、
就学の機会を奪われたりしています。
初等教育の就学率は75%、中等教育は32%に留まっています。


さあこのような事実を突きつけられると、EU主体のSDGs、
CO2削減などの前に、やらなければいけないことがある。

中国もアメリカも日本も、貧困国の誰かの大変な苦労の上に
最先端技術がある。

だとしたら「最先端技術」なんて必要ないのでは?と感じる。

これが資本主義の結果だとしたら、やはり資本主義も
消えていくのかもしれない。

「資源」とは?と、考える機会です。



今日は妙義山「中之嶽神社」の巨大「大黒様」

高さ20m重さ8.5トン

「木槌」の代わりに「剣」を持ち、厄を薙ぎ払います。


大大黒様.png

皆さんに良いことがありますように。


ではでは・・

スクラップマスター南

yukimm425@gmail.com






posted by スクラップマスター at 09:23| 資源 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月28日

「不都合な真実」・・前にも聞いたな?


おはようございます。

今日もブログを見て頂きありがとうございます。

今日の地元は穏やかな日です。


本.png

今日はこの本の内容の紹介。

URLを貼るより全文載せたので、是非読んでください。


(現代ビジネスより)

SDGsの不都合な真実…誰にも反論できない
「きれい事」のウラに潜む落とし穴


本稿は『SDGsの不都合な真実 
「脱炭素」が世界を救うの大嘘』
(12人の著者による共著)の紹介。


繰り返しになるが、SDGsというのは持続可能なより良い
世界を目指すための目標で、「貧困を無くそう」、
「すべての人々に健康と福祉を」、「平和と公正を
すべての人に」などから「パートナーシップで目的を
達成しよう」までの合計17項。2015年に国連が提唱し、
加盟国が2030年までに達成することを目指すもの。

 一方、ESGとはEnvironment=環境、Social=社会、
Governance=企業統治の略で、いわば良い企業が
満たしているべき条件とされる。
要するに、ESGを重視する良い企業が増えればSDGsを
達成することができるはずという「正論」が、
現在、産業界を支配している。

 藤枝一也氏(素材メーカー環境・CSR担当)は、
「企業『環境・CSR担当』が告白 SDGsとESG投資の
空疎な実態」と、「海洋プラごみ削減には全く無意味
『レジ袋有料化』の目的と効果を再考する」の
2稿を著しており、どちらもとびきり面白い。

「SDGsを広めたいコンサルタントなどの専門家は
『SDGsはビジネスチャンスです』と繰り返す。
(略)しかしながら、ビジネスチャンスとは本来、
気が付いた人が誰にも言わずに密かに取り組むことで
利益を得るものである。

したがって、国連が作成し全世界に公開されている
17分類169項目の文書がビジネスチャンスになるはずがない」

 というのには笑ったが、ただ、ふと我に返り、
そのためにいったいどれだけの国富が失われようと
しているのかと考えると、悲しくなる。

 氏の論考からは、SDGsの深部まで知り尽くした人
のみが発することのできる警告が満載だ。必読の稿である。


「名ばかりESG」の横行
Gettyimages

 一方、ESGを金融界の新しい投資の流れとして冷静に
観察しているのが伊藤博敏氏だ(ジャーナリスト)。

タイトルは「小泉純一郎元首相も騙された! 
魑魅魍魎が跋扈『グリーンバブル』の内幕」。

 昨今は、ESGに配慮しない企業は投資の対象から
外されてしまう。
世界持続的投資連合という組織の発表では、2020年に
世界のESG投資額が35兆3000億ドル(約3900兆円)を超えたとか。

 「近年、2桁台の急成長で、全運用資産に占める比率は
35.9%に達している」

 しかし実際には懐疑的な声も多い。

 「ESG投資を謳い文句にする投資信託が急増、純資産額は
2021年6月末までの1年間でそれまでの約5倍、約2兆3000億円
に膨らんだが、いずれもESGの根拠は曖昧で、運用成績も
さほど良くはない。(略)『名ばかりESG』の横行である」

さらに伊藤氏は、ESG投資やSDGsという誰にも反論できない
「きれい事」のウラで、怪しい人脈が蠢いて起こった
二つの事件を追っていく。

 一つは東京地検特捜部が21年5月に摘発した、
再生エネルギー会社「テクノシステム」の詐欺事件で、
もう一つの焦点が東芝だ。
前者には、菅前首相に近い人物や、さらには小泉元首相
などが関わっているというが、詳しくは同書に目を通されたい。

 伊藤氏はSDGsやESG投資について、「正しさの裏には
必ず落とし穴があり、制度を悪用する魔物が潜み、
それが道を誤らせる」と警鐘を鳴らす。
同書の中で唯一、事件としてのSDGsを扱っている稿
として迫力がある。


「環境原理主義」という代替宗教
Gettyimages


 日本のエネルギー政策に役人としても民間人としても
深く関与し、これまでCOPに16回も参加してきた有馬純氏
(東京大学公共政策大学院特任教授)は、現在の脱炭素の
流れを科学としてだけではなく、「環境原理主義」として
社会学的、あるいはイデオロギーの観点から考察して
いるのが興味深い。

 「ソ連が崩壊した1990年以降、マルクス主義の退潮と
期を一にして地球温暖化を中心とした環境原理主義が
大きく盛り上がってきたことは間違いない。

地球環境保全という誰も否定できない錦の御旗を立てれば、
資本主義の権化ともいうべき企業を遠慮会釈なく攻撃できる。


 温室効果ガス削減のために企業や工場の排出を管理し、
排出量を割り当てるという発想は、計画経済的・
社会主義的であると同時に、自然に合わせて人の
行動変容を求めるという点は、かつてのナチズムとも
共通している」

 つまり、この運動の、全体主義、および社会主義
との親和性を指摘しているわけだ(氏の最新著は
『亡国の環境原理主義』)。


ちなみに『SDGsの不都合な真実』の編著者である杉山氏は、
現在の環境運動は、宗教の意味の薄れた現代における
代替宗教ではないかとも問うている。

 なお、有馬氏にとっての「環境原理主義」は単なる
イデオロギーというよりも、「政治家や官僚、学者、
環境活動家、ロビイスト、メディアが連なり、その人的
ネットワークを通じて政府の施策に影響力を及ぼす」
一大利益複合体だ。

 そして彼らが、「再生可能エネルギーなどの便益を
過大評価、コストを過小評価することにより、
巨大な再生可能エネルギー補助金を誘導」する。

 「環境意識の高い米国西海岸では、長者やヘッジファンドが
環境NGOや気候学者に膨大な資金を供給(略)、富裕層にとって、
環境分野への支援は自分たちの富への攻撃を避ける免罪符である


 ちなみに、エネルギー分野におけるNGOの力の
増大については、私が著した稿と共通する点も多い。


SDGsの不都合な真実…誰にも反論できない
「きれい事」のウラに潜む落とし穴


環境科学者たちの大ウソ
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 さて、掛谷英紀氏(筑波大学システム情報系准教授)は、
「科学者の合意」がいかに危ういものであるかを、
新型コロナ起源論争を例に挙げて論じている。

 新型コロナウイルスに関しては、武漢の研究所流出説が
当初からあった。
しかし、その主張がずっと陰謀論扱いされてきた理由は、
裏に科学者たちの政治的暗躍があったからだという。
「現在の科学者たちがいかに真理の探究からかけ離れた
存在になってしまったか」と掛谷氏。

 興味深いのは、カリフォルニア大学バークレー校の
物理学者、リチャード・ムラー教授の話だ。

 ムラー氏はその著書『エネルギー問題入門』により
日本で一躍有名になったが、その彼が新型コロナの
起源を調べはじめた。
ところが、生物学の専門家が誰も協力してくれない。
理由は、「もし研究所起源説を調べているとわかったら、
中国の研究者と共同研究ができなくなるから」。
米国の研究の自由は、すでに中国という独裁国家によって
コントロールされている。

また、研究所起源説はトランプ大統領が唱えている
からという理由で、協力を拒否した科学者もいたという。

「もしトランプの言っていることが正しいと証明されれば、
トランプが大統領選に勝ってしまう。
そんなことに協力できるわけがない」と
その科学者は言ったそうだ。

 「(再エネは)不安定でベースロード電源として使えない
のに加え、エネルギー密度が低いので大量の自然破壊を伴う。

(略)それを『自然にやさしい』としてきた環境科学者の
ウソは糾弾されてしかるべき」という掛谷氏の指摘は、
世界の多くの学者に向けられている。

水素エネルギー礼賛の問題点
Gettyimages


 松田智氏(元静岡大学工学部教員)の水素エネルギーに
ついての論考はとりわけ勉強になった。

タイトルは、「問題山積の『水素エネルギー』を盲信 
政府が推進する水素政策のナンセンス」。

原発も石炭も止めるつもりのドイツ人がやけに落ち着いて
いるのは、水素の効用を吹き込まれ、安心しているから
だろうと、私は前々から感じていた。
ニュースを聞いていると、余った再エネ電気を水素
として貯蔵し、車も工場もすべて水素で動かすことができ、
ドイツがまさしく水素の先駆者として世界に君臨する日は
近いと思えてくる。 

 ところが松田氏の稿を読むと、その幻想が一つ、
また一つと崩れる。
なぜなら、「水素礼賛マスコミ記事の大半は、水素が
抱えている問題点にほとんど触れていない」と氏。

 水素を作る方法はいろいろあるが、CO2を出さずに
作るとして、今の段階で現実的なのは水の電気分解
だそうだ。
そして、その水素を最も効率的に使うには、
燃料電池を用いること。
そうすれば、水素を余った電気の貯蔵に使える。

 ただ、電気→水素→燃料電池→電力を実践すると、
エネルギーは→ごとに目減りしていくので、具体的には
最初の電力は64%減って、ほぼ3分の1になるという。

蓄えたら64%も電力が減る蓄電池を使う人が、
どこにいるだろうか?」と松田氏。とてもわかりやすい。

 また、水素を日本国内で作るのは無理なので、海外からの
輸入が考えられているが、適当な土地はあまりない。
そもそも、水素1万トンを作るには水が9万トンもいるのだそうだ。


しかも、水素を日本に運ぶには、マイナス253度で
液体にして、日本で再び水素に戻さなければならない。

そうするうちに、今の技術では、外国から運んできた水素の
正味の総合エネルギー効率は、なんと、20%以下に
なってしまうという。

 だから、菅前首相が就任直後の演説で言った
「無尽蔵にある水素」は意味不明と松田氏。
氏の稿の結びはごく明快だ。

 「本来、エネルギー政策立案は、科学・技術・環境の
各側面から綿密に検討されたものだけが採用される
べきである。
水素政策は、そのような検討には耐えられないので、
結論として、水素政策は捨てるべきである」

SDGs第1項の達成に本当に必要なこと

最後に、11月14日に閉会したCOP26について少し触れたい。

 オブザーバーの環境NGOが多く参加していた中、
日本の若者たちも、政府に石炭火力の早期廃止を
求めて気勢を上げていたが、勘違いも甚だしい。

 日本製の石炭火力プラントは世界一クリーンで、
燃焼効率が良く、だからこそ世界中で引っ張り凧だった。
ところが政府はEUに歩調を合わせ、火力プラントの
輸出支援は停止する方向で検討している。

政府系金融機関による低金利融資が止まれば、
火力にはお金が回らなくなる。
これを環境派の勝利と喜んでいる場合ではない。

 世界には、電気のない生活をしている人たちが
まだ14億人もいるという。

電気がなければ産業の発達は望めず、快適な生活は
もちろん、教育も平等も自由も何も手に入れることはできない。

彼らが必要としているのは安価で安定した電気であり、
それを実現可能にするのは石炭火力発電所だ。
それとも私たちは石炭を排除して高価なガスを使いながら、
途上国の人々には、「あなた方は再エネで経済発展を
試みてください。それなら援助します」というのだろうか。

 日本政府が途上国の開発援助でできる最良のことは、
クリーンなハイテク火力発電所を建てることだ。

しかも、それが日本の輸出の目玉産業であるのだから、
日本政府は全力で応援してしかるべきだろう。

 スマホを見ながら「豊かさなどいらない」と言っている
若い人たちは、今の豊かさを得るため、先人がどれだけ
苦労をしたのか考えてほしい。

SDGsの第1項「貧困をなくそう」は、安価で
安定した電気なしには達成できない。

 この際、極論は捨て、先進国においても、途上国に
おいても、環境保全と経済発展の均衡を見出す努力を
することが何より大切だと思う。

川口 マーン 惠美(作家)


最後まで読んだら「うーん・・」と唸ってしまうだろう。

ソ連崩壊の時から仕組まれていたのか?と勘繰りたくなる。

よく考えて行動しましょう。




今日は「三峰神社」本殿前の「石板に浮き出た龍」。

凄いご利益でスマホの待ち受けにしている人も多いと。

皆さんが今日も穏やかに過ごせますように。

石に龍.png


ではでは・・

スクラップマスター南

yukimm425@gmail.com



posted by スクラップマスター at 10:42| SDGs | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年11月27日

アフリカで変異株


おはようございます。

今日もブログを見て頂きありがとうございます。



新しい変異株が出てきましたね。

この発表を受けて、世界中の株式が下落しています。

円安の動きで銅も1180円まで上がったが、
円高の動きになったのですぐに戻すでしょう。



コロナは世界では全然終息していない。

まだまだ注意が必要です。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

昔「たけし」が話していた。

「こんなこと言ってはいけないことは分かっている。
分かっているけど、死ぬ前に『富士山噴火』を見てみたい」。

不謹慎だと怒られたけど、本音だと思います。


そういえば富士山は最初から今の形になったのか?

「?」となったので調べてみた。

富士山.png


やはり最初から今の形ではない。

太平洋プレートが、フィリピン海プレートに沈み込む
その上に富士山がある。

そこに「溶岩溜まり」ができて、それが噴出した。


その順番がこちら。

IMG-3417.PNG


そして過去の溶岩の流出跡がこちら。

IMG-3418.PNG


富士山科学研究所所長の藤井さんはこう話します。


「富士山は必ず噴火します。非常に若い活火山です。
人間に例えたら10歳とか20歳くらい。これからもっと
活発化すると思った方がいい」。

富士山の最後の噴火は今から300年前の江戸時代。

1707年の「宝永噴火」、それ以来噴火していない。

一方で5,600年前から今までに噴火した回数は180回を
越えていて、平均で30年に1回噴火していた。


「その10倍の期間休んでいるということは、次に来る
噴火は大きなものになる可能性があると思わなければ
いけない。そのために備えておいたほうがいいです」と。


ハザードマップも2004年と比べて大幅に改定。

それがこちら。

2021.png

山梨県の上野原方面も「対象」になっている。


その立体模型がこちら。

溶岩.png


さらに「火山灰」の飛散エリア。

火山灰.png


日本象徴の「霊峰富士」。

できれば今の素敵な姿のままがいいですね。

でも「もしも」の時に備えてください。




今日は群馬県の「榛名神社」です。

榛名神社1.png

榛名神社2.png


今日も皆さんにとって良い日でありますように。


ではでは・・

スクラップマスター南

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posted by スクラップマスター at 10:04| 災害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする