2020年11月26日

鉄の価格上昇が止まらない

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上の表は東京製鐵「特級」価格。

田原海上を例にすると、8/8の23000円への上げから、
11/25の32000円まで一気に上昇している。

ちなみに最近の高値は2019/3/13の40000円。

2018年は37500円から38000円になり、年末で30500円。


こうやって考えると現在の32000円は決して高くない。

一時期日本の甲山の品質劣化が指摘されて、海外からの
オファーが途絶えたと言われていた。

ところが「新断」「HS」などの上級屑に関しては
世界的に引き合いが強い。

特にトルコや「中国」の旺盛な需要がけん引している。


こうなると昔ながらの鉄くずやの手法が間違っていない
ことに気づく。

鉄は国家なり。

有事の鉄。


そんな風に言われていたが、鉄は腐らない。

ある社長が言っていた。

「こんないい商売は無い!鉄はサビても売れる」
「どんなに乱暴に取り扱っても、鉄くずは鉄くず!」と。

そのような人達に共通なことは、安く仕入れた鉄を
いつでも売れる状態(炉前)にして、とにかく積む。

広い敷地にとにかく積み上げる。

そうなると他の商社や、鉄屋さんがわらわらと寄って来る。

今が売るチャンスですと言いながら。

でも彼らが見ている相場は、1年に一度、もしくは
数年に一度の「大相場」。

だから鉄くずが安い時に黙って仕入れて、その時を待つ。

この3年間で一番安い時が23000円くらい。

だとしたら、当然のように4万円台が視野に入る。


ただし、当然だがその間の人件費や経費もかかる。

だから自己資金が潤沢な会社しかできない芸当。

もしくは少ない人で、経費もかけずにとにかく時を待つ。


鉄や非鉄スクラップなど、参入障壁が低い所では、
数年で一財産築く強者も必ず現れる。

一種の博打のような世界。

だから決して無くならない。

昔は「残渣」も平気でスクラップに混ぜていたが、
今はそんなことはできない。

やはり「ゴミ問題」が絡むので、今から参入しようとする
人は、それをクリアしないと難しい時代です。

・・・・・・・・・・・・・・・

世界がEV化に向かっている、現在原油価格は40ドル前後。

実はLNG(天然ガス)相場はもっと悲惨になっている。

原油に換算すると12ドルくらい。


アメリカのシェールガス・オイルは再編の嵐の只中。

中には撤退したところも少なくないが、これを「機」と
捉えて、M&Aも加速している。


やはり「中国」の方向性から目が離せない。


今日は名古屋の、ある会社にお邪魔して打ち合わせ。

フ○○○○素材の部品を作ってもらうため。

これで「試作品」を作り世に送り出す。

そのように考えて動いてる会社のお手伝い。


その部品製作は問題ないそうだが、問題は
試作品作成の費用。

さてさていくらになるのでしょうか?


ではでは・・・

スクラップマスター南

yukimm425@gmail.com


posted by スクラップマスター at 08:23| 鉄屑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする