2023年02月21日

スケール・ガスノロ


こんにちは。

太平洋側は冷たいですが、良い天気です。



昨日のTwitterで北陸のスクラップ屋さんのつぶやきが
非常に面白かった。

内容は「社長と古参社員VS二代目と若手社員」の
スケールやガスノロに対する衝突の様子。

二代目はメーカーが嫌っているものを入れないようにして
商品価値を上げようとしているが、社長と古参社員たちは
「昔から混ぜて売るんだ」と譲らないと。

へーと思ったので、メールして「どう処理しているの?」と
聞いてみた。

すると「埋め立て」もしくは「シュレッター」に
持って行っていると。


これは実際皆が困っている問題。

すると複数の人達も参加してくれて状況も
似たようなものだと解りました。


前に「ガスノロ」の相談を受けたことがあった。

「溶断」から出たものです。

写真を見ると「端材」も結構入っており、これは
いけるかも?と思い、某氏に写真を送った。

そのころ東鐵さんが「下級屑」も積極的に購入を
検討すると発表したので、聞いてもらった。

するとものの見事に

だとすると篩などにかけて、「鉄」だけを取り出さないと
売ることができない。

でも取り出すと、明らかに「要らないもの」になる。

ある程度美味しそうなものを入れて、纏めて売る。

これが安くても問題ない。


実際に埋め立てなどに行くと処理費が高いから。

今まで数円でも売れていたものがマイナスになる。

それも金額がでかくなる。

これは悩みの種になるでしょう。


逆に言えば、メーカーはそのようなものを混ぜられて
買わされていたと言える。

多分物凄い量と金額になる。


30年前にいた鉄屋では、船にダライ粉を敷き詰めて
その上に「別山」にしてあった「スケール」を
まき散らかして、更に「廃油」を振りかけていた。

そしてダライ粉であんこしていた。

さすがにこんなことは長くは続かなかったが、
トラック便でも基本は一緒だった。

結局メーカーの「検収員」の匙加減だったから。


その会社はもうないから言うが、船が出ると同時に
こちらの担当者がメーカーに出向き「検収員」と
仲良く酒を飲む。

そこで「今回もよろしく」と言う。

まさに代官と越後屋の場面。

「お主も悪よのう」と。

手心を加えてもらうわけだ。


さすがにこんなことは現在はあり得ないが、
結局「鉄くずで儲けるのは、誤魔化すこと」が
正義?とされていた。


基本的に鉄くず屋(鉄リサイクル屋区別)さんは
100年経っても変わらないと思う。

それで生き残っていくかは別問題。


また中華系の鉄くず屋が各地にでき始めた時に、
日本のヤード業者は相手にしなかった。

「何ができるんだ、日本語もまともにできないくせに」と
馬鹿にしていた。

ところが彼らは母国を離れて「日本で一旗」のつもりで
来たから「気迫」が違っていた。

まずは「価格」で高く買ってくれた。
そして日本の鉄くず屋が文句を言うような
ガラクタでも買ってくれた。
さらには「処理費」が必要な家電なども
平気で買ってくれた。

つまり中国からきた「紅船」達を見下している内に
それまで儲けさせて頂いていた「少量」の人達や
解体屋さんの荷物をゴッソリ持って行かれた。

さらにさらに「税込み価格」で表示しており、
名前はすべて「鈴木」でも平気だった。

まず税込み価格で一般の人達は「高い」と感じる。
彼らはこれで一気に量を確保して、陣地を広げた。


ここからが面白い。

通常なら、他社がそのようなサービスで優位に
立つなら、「自社のサービス」をどうにかするべき
なのに、皆ずっと勘違いをしていた。

多分頭の中に「そのうち出来なくなる」とか
「中国人に日本の商習慣は分からない」などと
頭はお花畑一色で、未来を予想できなかった。

当時は鉄も非鉄も安かった。

やっと中国という売り先が出来た頃。

「日本人・日本の会社」というだけで「負ける」などと
いう事は、全く考えていなかったと思う。


そして中華系ヤードに鉄くずの山が出来だした。

ここで鉄くず屋の営業マンがアホな動きをした。
多分ほどんどの会社がそうだと思う。


馬鹿にしていた中華系ヤードに詰んである「鉄くず」を
「売ってください」と買いに行った。

「待ってました」の状況になる。

一つの会社が行くと、他社もつられていく。

営業は量を確保できれば実績になるので
同じような動きをする。

つまり中華系に集めさせて、それをゴッソリ買い付ければ
一気に量が集まるという事。

ここに至り「中華系ヤード」は市民権を得た。

まあ時代の流れだし、それまでは閉塞的な業界で
あそこは俺の縄張りで、手を出すと大ごとになる。
そんな世界だったから、逆に良かったかもしれない。

でも日本の会社にゴミや変なものがゴッソリ入った物を
売りつけるようになった。

A会社が来て○○円と言っている、B社は○○円と言っている。
お宅はいくら出せるの?と。

完全に主客逆転です。


あとの方では中国に日本人が「変なもの」を押し付ける
ようになったので結局中国人も日本人も同じ。

意識が変わらない限り結局同じ。


このような変遷があるので、基本的には変わらない。

でも許可、新たな試みなどで苦労して会社を変身させている
立派な日本人達も多い。

その人達・会社は「誤魔化さない」ようにしている。

逆に「このままではダメだ」と自ら脱皮した。


やはり「誤魔化さない」ようにしていかないと
100年経っても変わらないし、すぐに淘汰される。


今日は
「スケール」から話が飛びました。



今朝の富士山(駿河の龍さんより)

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今が大事。


ではでは・・

スクラップマスター南

yukimm45@gmail.com


posted by スクラップマスター at 09:52| リサイクル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする