こんにちは。
寒いけど良い日ですね。
今日はお休みですが、久しぶりにこのようなメールが
届きましたので、本人特定できない部分で出します。
こちらで僕の個人的な考えをお答えします。
・・・・・・・・・・・・・
メール
お世話になっております。
以前に、いろいろなリサイクルのノウハウをDVDにして配布されていた時に、お世話になったものです。
貴重な知見をいただき、大変参考になりました。
ありがとうございました。
最近気になったことがあって、是非ご意見をお伺いしたいことがあります。
世の中ではESGだの、DXだのと騒いでいますが、
例えばEVであれば、リチウムの価格は一時は6〜7倍まで暴騰していましたが、
今では暴騰前の2021年の価格に戻ってしまっているように見えます。
またEVであれば、非希土類化が進みつつあるとはいえ、
未だにモーターにネオジウムは全く不要とは言えないと思うのですが、
リチウム同様に一時4〜5倍まで暴騰していたものの、現在は2020年頃の暴騰前の価格に
戻っているように見えます。
コバルトも全く同様ですね。(コバルトはLiFePO4に代替されたためかもしれませんが)
※(LiFePO4とはリン酸鉄リチウム。非常に安全性の高いもの)
また、EVについては、寒冷地で使えない、タイヤの減りが異常に速い、資源全体で見るとエコではないなどと、
最近になってやたらネガティブな情報が急増してきたように思えます。
さらに、zero hedgeなどでは以下の記事のように、ESGという言葉を投資家が避け始めていて、バブルが弾け始めるのではないか?
という論調もでてきました。
https://www.zerohedge.com/markets/esg-bubble-further-deflates-ceos-ditch-green-lingo-earnings-calls
※上の記事のGoogle訳
(CEOが決算会見で緑の専門用語を捨てたため、ESGバブルはさらに縮小
高金利、乏しい収益、再生可能エネルギー株の急落、SEC規制の厳格化、政治的反発、目覚めた資本主義に対するイーロン・マスク氏の戦争を引き金に、ESG(環境、社会、ガバナンス)バブルがしぼんでいく中、投資家は持続可能な投資から資金を引き出している。 。 同時に、アメリカ企業による決算会見でのESGへの言及は激減した。
パンデミックブーム中の2021年、米国のESGファンドの資産は過去最高の3580億ドルに達し、2017年の950億ドルから増加した。しかしそれ以降、借入コストの上昇が資本集約型のクリーンテック株に影響を与えるため、投資家の関心は薄れている。
先週、Visual Capitalist の Dorothy Neufeld 氏が、モーニングスターのデータを引用して、驚くべきグラフィックを公開しました。 これによると、投資家は第4・四半期にESG上場投資信託(ETF)から50億ドルを放出し、5四半期連続の純流出となった。 投資家は通年で130億ドルの米国ESG ETFを処分し、欧州でのプラスの流れを相殺し、世界の業界全体を混乱に陥れた。 モーニングスターが10年前に調査を開始して以来、これらのファンドにとって最悪の暦年となった。)
本当に環境対応が闇雲に優先されるような今の状態は持続可能なのでしょうか?
本当に身のある技術革新であれば、進めるべきだと思いますが、
CO2関係のほとんどは極めて低効率か低経済性で補助金でもなければ、進むようなものではない気がします。
(私は○○会社の研究所に勤めており、1993年頃の前のCO2ブームの時に通産省のCO2プロジェクトに参加しておりました)
ここ数年、ワクチンと同じようにほぼ強制的にサスティナブルと言わされて来ましたが、
ブラックロックのような巨大な投資資金が、そう言わなくなった場合に、
変わり身は速いのではないだろうか?
そんな危惧を感じております。
リサイクルの現場側の方の率直なご意見をいただければ幸甚です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以前からやり取りがあったようで嬉しいです。
このブログを見ている人にも分かり易くして
「ESG」とは何か?から。
E=環境(E: Environment)
私たちが暮らす地球は、人類が経済的な豊かさを優先して発展してきた結果として、さまざまな種類の環境課題を抱えています。
世界が持続的な発展を続けるためには、国際的な対応とともに、企業や個人も環境課題の解決に向けた取組みを強化する必要があります。
S=社会(S: Social)
人類は、誰もが安心して生活できる豊かな社会を目指し発展してきましたが、実際には人々の生存や生活がおびやかされる社会課題が数多く存在します。
利益を追求する企業や個人の行動が社会課題の多くを引き起こす面もあるため、より豊かな社会を実現するために、行動の見直しが求められています。
G=ガバナンス(G: Governance)
ガバナンス(企業統治)は、「企業が健全な経営を行うための自己管理体制」のことです。
不正会計や不適切営業など、日本でも世界でも、社会全体に悪影響を及ぼす企業不祥事が後を絶ちません。企業がしっかりとした管理体制を自ら備え、社会のルールを守ることが、企業と社会の持続的な発展の大前提となります。
ESGとSDGs との違い
SDGs とは、2015年9月の国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことです。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標で、17のゴールと169のターゲットで構成されています。
すなわち、企業がESGに配慮した経営をすることで、SDGs 達成に貢献できる、と言うことができます。
(野村アセットマネジメントより)
★ここからは僕の個人的な意見です。
数年前から「ESG投資」という言葉が海外から
急激に入ってきました。
海外の投資家が「ESG」に積極的に携わっている企業に
投資を煽るような言い方で、方向性を絞っていたように
感じました。
自分達でブームというか、盛り上げていた感じ。
欧州特有の「ルール作成」と言いましょうか。
そして「リチウム価格の暴騰」などは、基本的に
リチウム電池=EV車の新規開発=環境に良いなど。
このように欧州から広まっていった「環境問題」が
始まりだと考えています。
「CO2」が悪者という考えは、よく調べてみたら「?」
ですよね。
地球が温暖化している理由は「人類」だけではなく、
複合的な問題だと思いますし、現在地球は「寒冷化」に
向かっているという説もあります。
そして「リチウム電池」は当初から非常に優れたものです。
僕らの携帯電話が手のひらサイズになったのもこのおかげ。
リチウムは自然からしか手に入らないし(塩湖など)、
コバルトなどの主な産出国は「コンゴ」などの
アフリカなどで政治的に不安定な国がメインです。
やはり希少な資源の取り合いということになります。
取り合えば「希少性」が生まれ「価値(価格)」上昇が
起こります。
そして中国などはしたたかなので、外交の材料に
平気で持ち出します。
ただ、リチウムやコバルトがもし安く流通していたら
現在のような新技術も出にくかったのでは?と思います。
昔、石原東京都知事が「スパイクタイヤ」の禁止を
宣言した時に問題は大きかったですが、「道路の損傷」が
減り、「スタッドレスタイヤ」の発達に貢献しました。
このような「問題」が重なれば「解決策」が
必ず出てきます。
EV車に関しては完全に「欧州発」だと思います。
やはり「トヨタ」などの日本のメーカーに
技術では勝てないから、違う世界を創ろうとした。
それは「ガソリン・軽油」を燃料として使う車は
「悪」であり、「CO2」をまき散らすのも悪だ。
そのような論法です。
だからやたら「期限」を定めて、「EV車=善・正解」という
ものに持っていきたかった。
が、ロシア・ウクライナ紛争により、欧州が「原油・天然ガス」を
ロシアに依存し過ぎていた事が判明。
「電気」は「原子力・水力・火力・太陽光・風力」が
メインですが、結局「無い」と高いものになるということが
分かってしまった。
中国のBYDなどが現在世界一の「EV車」販売会社となっていますが、
結局「充電インフラ」がないと、タダの鉄くずの塊です。
特に発展途上国などでは、燃料が主力となっています。
さらに「EV車」を拡大するために「補助金政策」を
掲げていましたが、欧州ではそれも禁止される方向。
そして欧州で作った「EV車」を沢山売ろうと思っていたら、
中国が安いEV車を大量に欧州に売り始めた。
完全に藪蛇となっているので、高い関税をかけて
中国製EV車の駆逐に走り出しています。
「EV車=バッテリ」ですので、この先も色々なバッテリーが
開発されてくると思います。
その中で最後に生き残るのが「何か?」の戦い。
日本のメーカーで「リチウム生産」に成功しているところもあります。
また「水素」なども広がりを見せつつあります。
また製鉄工場から大量に排出される「CO2」を使って
「合成燃料」を作る方法も改良されている。
ひょっとしたら「今まで困って捨てていた物」が
実は重要な原料だった(本当のリサイクル)ということも
あり得るのでは?と最近は思っています。
資源価格の高騰など、そんなに急激な事は
起こりにくいのでは?と考えています。
以前書いたように「鉄くず(Fe)」に関しては、
鉄鉱石から作るよりははるかに効率が良いので、
「アルミ(AL)」と同様に高値推移はすると思う。
チタンなどももっと使われるようになるだろうし、
「マグネシウム」は化けると思います。
(価格ではなく、使用用途が物凄く増える)
結局「燃料車」は暫くはなくならないでしょう。
現在HV車が爆発的に売れ始めているし、EV車の
勢いは落ち始めている。
そして「サスティナブル」の代名詞「SDGs」ですが、
少し前ではテレビでも色々な局が大々的にやっていたが、
コロナ・ウクライナ紛争以降、急激にトーンダウンしている。
結局「宗教」がその国の人達や、携わっている人達の
行動を縛っている限り、進まないと思います。
でも「現状を変えていく。少しでも良くしたい。」という
想いで動く人は沢山いるでしょうが、根本的な部分で
それが「変わると困る人達」が多いのも事実です。
現在ユニクロをはじめ世界的なメーカーは、
結局「人件費の安いところ」を求めています。
資本主義の行きつく先は「儲かる人」と「尽くす人達」の
構図でもあります。
そして上の人達は題目として「SDGs」を叫んでいますが、
あんなのは唯の「パフォーマンス」、宣伝費ですね。
アメリカではバイデンの民主党ですが、バイデンが
やっているのは、「トランプの反対の事」ばかり。
世界中で紛争が増えている。
アメリカの内部では物凄い対立が起きており、
このままでは今年の大統領選挙がまともに出来ないかも?
とも言われている状況。
また地震大国日本としては非常に厳しいですね。
少子高齢化・2025年門題・インフラ整備の問題など
あらゆることが問題となっていくでしょう。
そして「増税」が止まらない。
僕らは60代であとはタヒを待つだけなので良いが、
現在の10〜40代の人達はどうなるのか?気になります。
結局何かを変えたいなら、自分が変わる。
考え方を変える。
行動を変える。
居場所を変える。
何かを捨てないと、何かを得ることができないと思う。
今の時代は10年で簡単に物事が変わります。
10年後の2034年には何が起きているか想像も出来ない。
だから現在の「今」だけに集中して生きることです。
とまあ、現在の心境を超簡単にまとめてみました。
これがこのメールの回答になっているのかも
分かりませんが、お許しください。
晴れた富士山

ではでは・・
スクラップマスター南
yukimm425@gmail.com
【関連する記事】