ガベージニュースより
グラフにすると非常に良く分かることがあります。
二酸化炭素排出量や、石油・石炭使用量などがそれ。
いくつかのグラフを見てみましょう。
すると色々な事が見えてくる。

「一次エネルギー」とは自然界に存在するそのままの形を用い、
エネルギー源に使われているものを指す。
化石燃料(石油、石炭、天然ガスなど)、ウラン、そして水力、
火力、さらには太陽熱・太陽光・地熱などの再生可能
エネルギーが該当する。
単位のEJ(エクサジュール)はJ(ジュール)の10の18乗を意味する。
例えば東日本大震災のマグニチュードは9.0だが、
その際に放出されたエネルギー総量は2.0EJとされている。

続いて各国の一次エネルギー源分布。石油や天然ガス
などに区分し、どの一次エネルギーをどのくらいの割合で
用いているかを示している。
「再生可能」項目は太陽光や風力その他をすべてまとめたもの。
「自然エネルギー」とも呼ばれる類の総計である。
こちらも上記のグラフと同じく、直近年における総消費量
上位10位の国のもの+αについてまとめてある。
・中国は6割近くが石炭。
・ロシアは5割強が天然ガス。
・インドは精査対象国中では中国に次いで石炭使用率が高い。
・日本は2020年時点で原子力が2%(整数四捨五入のため、
厳密には2.243%)。
・イランでは石油と天然ガスでほぼすべての
一次エネルギーがまかなわれている。

中国は一次エネルギー源の6割近くが石炭。
石炭は安価で経済性に優れているものの、「適切」で比較的
「高い技術力」による処理をしないと、二酸化炭素の排出量
など環境面での負担も大きい。
中国の二酸化炭素排出量がアメリカ合衆国を超えて世界一と
なっているのも、石炭によるエネルギー確保がメインの
構造が大きな要因と考えて問題はない。
日本の場合は石油への依存度がかなり高い。
しかもそのほぼすべてを輸入に頼っている。
エネルギー戦略上決して好ましい状況ではないのは
言うまでもない。
さらに2011年の震災を経て、エネルギー政策上多種多様な
ハードルが積み重なった関係で、昨今の情勢は多分に
ひずみが生じている。

問題点の多い石油を用いることによる火力発電がセーブ
されていることもあり、石油の消費量は2013年以降減少
傾向にあるが、天然ガス、そして石炭は高い水準にあり、
いびつなバランス関係がさらに進行しつつある。
再生可能エネルギーも漸増しているものの、
状況の変化に追いつかない状態である。
これらのグラフを見ると、欧州(EU)が強気にでるのも
分かる気がする。
ではでは・・
スクラップマスター南
yukimm425@gmail.com